
会社のオフィスなどでエアコンを付けていると目がゴロゴロした感じがして、痛かったり痒かったり、時には充血したことはありませんか?目(角膜)の表面は普段薄い涙の膜が張られていて、角膜への栄養補給や、埃や細菌が角膜にくっつかないよう守っています(図1)。
涙はまばたきによって1分間に約1~2μLが入れ替わっており、また、まばたきをするごとに涙の表面にはワックスがかけられていることで、きれいな膜を張っています。この涙の膜がうまく張れていないと、目の表面に傷がついたり、炎症を起こしてしまい、ひどいときにはドライアイと呼ばれる病気にまで悪化することもあります。

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いいえ、大きく関係しています。先ほども紹介したように目の表面は涙の膜に覆われています。涙は3層になっており、まばたきをする度に毎回薄い膜が張りなおされているのです。まばたきの直後は、きれいな球面に沿った膜なので、はっきりとした像が網膜に映ります(図2)。
ところが、涙の層が壊れると、目の表面がデコボコになり、網膜に映る像がぼやけます(図3)。また、角膜自体も傷がついたり、炎症を起こしてしまうと、やはりきれいな像になりません。
ただし、脳の中では目から取り込まれた情報から映像を補正するので、歪んだ像を補正しようとする分、目の疲れは大きくなります。


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近年、日常から切り離せなくなったパソコン作業や携帯でのメールなどVDT(パソコンなどの映像端末)作業が増加しています。実はVDT作業をしている時はまばたきの回数が普段の約1/4になるという報告もあります。まばたきは涙が出るのを促し、同時に古い涙を鼻に流します(泣いたときに出る鼻水は、涙が涙道を通って流れてきたものです)。
また、涙の蒸発を防いでいるのは涙に含まれる油分なのですが、まばたきが極端に少なくなると、油分を分泌するマイボーム腺というところからの油分の出が悪くなり、涙が蒸発しやすくなってしまいます(図1)。
パソコン作業をされている方でたまに見かけるのが、目の下のほうが1~2 mm赤く充血している方です。こういった方はまばたきが不完全で、完全にまぶたを閉じていないことが原因です。パソコン作業を行うときは、多くの方がキーボードの文字を見ながらタイピングしており、キーボードと画面を交互に見ることになります。
下の瞼は動かせないため、基本的な視線(顔の角度)はキーボードに合わせ、パソコン画面を見るときには上目遣いで見ている人が多いのではないでしょうか?
この上目遣いをしているときは、普段よりもまぶたが高い位置にあるため、自分ではまばたきをしているつもりでも、きちんとまぶたを閉じられていないことがあります。こういったケースでは、意識的にしっかりとまぶたを閉じるようにすると、それだけで症状は改善します(図4)。
また、上目遣いをすることにより、空気に触れる目の表面の面積も大きくなってしまい、涙が乾燥しやすくなります。さらに、キーボードとパソコン画面を交互に見ていると、目の周りの筋肉(外眼筋といいます)や上まぶたの筋肉(上眼瞼拳筋といいます)を使うため、目の疲れが増加します。

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涙の量は加齢と共に減少してゆきます。一方で、まばたきによる涙の排泄も加齢と共に減少するため、普通はそれほど大きな影響はありません。しかし、このバランスが崩れ、涙の供給量が足りなくなると目が乾きやすくなります。
またマイボーム腺からの油分の分泌には男性ホルモンが影響していると考えられています(注1)。女性、特に更年期以降の方は男性ホルモンが減少し、涙に含まれる油分が減少して蒸発しやすい涙になってしまいます。
上述の2つの原因のほかにも、コンタクトレンズを装用している人はより目が乾きやすいという報告もあります。コンタクトレンズの装用によって涙液の分布が変化する上、特にソフトコンタクトレンズでは水分を吸収してコンタクトレンズの表面から蒸発するため、より目が乾きやすくなります (注2)。






